少しタイミングがずれてしまった感もあるが、新米の季節がやって来た。
毎年、この季節になると、ちょっと贅沢して日頃食べている米よりも「ちょっと良い米」「少し高い米」を試してみたくなる。
しかし、今年は「せっかく浜松の住民になったんだから、浜松で穫れた新米を食うぜ!」と思っていた。
一般的に「浜松」あるいは「静岡」と聞いても、「米の産地」というイメージは薄いのではないだろうか? 浜松といえばウナギだし、静岡といえばお茶だとかミカンだと思う。
……が、浜松の郊外を車で走っていると、一面に水田が広がっている場所は沢山ある。
しかし、いざ「浜松で穫れた米を購入しよう」と、日頃足を運んでいるスーパーに行っても、大々的に売られているのは「北海道のななつぼし(マツコデラックスの写真入り)」「秋田こまち」「宮城のひとめぼれ」などで、「浜松産の米」らしきものは売っていない。
米売り場の端で、細々と「静岡県産のコシヒカリ」なんかが売られているのを見ることはあるのだが、北海道や東北の米に比べると少し高い。それに静岡県産と言っても、それが静岡のどこで穫れた米か?までは判らない。
まあ、広域にチェーン展開している大手のスーパーの場合は、本社・本部のようなところで一括して大量仕入れをして、それを全店に流通させるので、浜松のスーパーと言えども、北海道だったり、新潟、宮城、秋田といった「米どころ」の米が大々的に出回るのは仕方がないことなのだろう。

※僕は「日本食」も好きですが、「米」そのものが好きです。
しかし、「浜松で穫れた米」が「浜松で食えない」となると、浜松で見かける水田で穫れた米は一体どこで消費されているのだろう?
駐車場完備の大手スーパーではなくて、昔ながらの商店街にあるような米穀店では「浜松産の米」が山積みで売られているのだろうか?
あるいは、家畜の飼料用、もしくは、酒だとか餅・せんべい等の「加工用」に回されているのだろうか?
まさか国からの米農家に対する助成金の複雑なからくりで、誰にも食べられることなくどこかに廃棄されていたりするのではないことを願うが……
今、ネットで「米の流通」をちょっと調べてみたが、農家で穫れた米は農協を通じて販売業者に卸されて消費者の元に届くことになっている。
想像通りのあまりにも「当たり前の説明」だ。
しかし、TPPを始めとする「農産物に纏わるニュース」から垣間見える、農水省、政治家(自民党)、農協などの相当に複雑そうな「しがらみ」から勘案するに、こと米の流通に関しては、「一般消費者には窺い知れない闇のからくり」がありそうに思えてならない。
よく、地方のレストランがテレビで紹介されたりする場合に、そのレストランのシェフが、地元の農家などと契約して「地元で穫れた食材にこだわっていること」を自慢したりするが、あれは「簡単そうで難しいこと」だから、自慢気に語っているのかも知れない。
一般の消費者が、目の前の畑で穫れた農産物を入手するのは難しいのかも知れない。
僕は、個人的に特にこだわりがない商品に関しては、なるべく日本で作られたもの、あるいは日本の会社が作ったものを買うようにしている。
だから、スマホはiPhoneもギャラクシーも使ったことがない。
同じように、どうせ米を食うのであれば、地元で穫れた米を食べたいと思うのだが……
どこへ行けば「浜松で穫れた米」が買えるのだろう?
え? ネットで買う? 何か違うなあ……
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